ハーモニカたんすが話題に

猛暑や豪雨など、極端な暑さや雨の日もあり、
新型コロナ感染症も急拡大を続けています。
熱中症の危険もありますので、
どうか無理のないようにお過ごしください。

長期戦になりますが、引き続き、
手洗い・うがい・マスク・手指消毒、
規則正しい生活とバランスの良い食事を心がけ、
お見積りやお届けの際には、
感染防止対策に努めてまいりたいと思います。


さて、タイトルにもありますが、
ハーモニカたんすがSNSで話題に
なっているようです。

私たちのところにも、年に1~2棹ほど
ハーモニカたんすの再生依頼が入ります。

ハーモニカたんすと当たり前のように
お伝えしていますが、初めて聞かれる方も
おられるかと思いますので、現在再生中の
ハーモニカたんすで少しご説明しますと・・・。

だいたいのハーモニカたんすは、
上台の小引出しに仕掛けがあります。


上台の横に3つ並んだ真ん中の小引出しを
抜いて・・・、

本体の奥の方を下から覗いてみると、
ハーモニカが埋め込まれています。

引戸内の上から見る方が分かりやすいです。
ハーモニカの吹き口部分です。

小引出しの出し入れのたびに、
空気がハーモニカに伝わり、
ファーファーという懐かしい音を響かせます。
防犯のためという説もありますが、
箪笥の気密性を活かした当時の職人の遊び心も
感じます。


ハーモニカたんすについて話題になっている
とのことで、withnewsというニュースサイトで
少し前に取材を受けました。
記事はこちらです。
ありがたいことに当工房についても、
ご紹介していただいていますので、
良かったらまた、ご覧いただければと思います。

取材を受けて、改めてハーモニカたんすを
製作された昔の職人に思いをはせてみました。

良い音を響かせようと引出しを仕込み、
職人同士で試行錯誤しながら、
また競い合いながら製作され、工場の中も
にぎやかな音が響きわたっていたことと
想像します。

現在お預かりしている桐たんすの中で、
ハーモニカたんすは三棹ありますが、
私も昔の職人と同じ気持ちで、
良い音が響くよう再生したいと思っています。