桐タンス修理~背板の割れを直す
梅雨が明けました。
これから本格的な夏になりますね。
この辺りは、街の中よりは、幾分か
気温は低いのですが、それでも1~2週間程は、
窓を開けても、扇風機をかけても、
どうしようもないほど、暑い日があります。
少し前から、熱中症対策で、入浴前後と就寝前、
起床後には、必ず水分をとるよう習慣づけています。
さて、本日の桐箪笥修理です。
これは、背板です。
木を入れて割れを塞いであり、鉄釘も打たれていたため、
一度再生されたことがある桐箪笥です。
割れを塞いだ部分が再び割れ、虫食いも見られ、
木が脆くなっているため、今回は新しい背板に
張り替えることになりました。
鉄釘を抜いた後、背板を取り除きます。
本体と背板の間に、細工用の鋸を入れ、
少しずつ動かしながら、木釘も挽き切って、
背板を外していきます。
鉄釘とは違い、木釘はこのように鋸で切れるので、
背板や引出しの底板など取り外ししやすいです。
さらに、台輪を外してみると、地板の背板側にも
虫食いが見られました。
地板の虫食い部分も新しい桐材と交換するため、
取り外します。
このように、古い桐タンスのほとんどの背板は、
木の縮みにより、割れが生じています。
割れていると、そこから埃や湿気が入り込み、
中の品物が傷む原因となります。
引戸を開けた時や引出しを抜いた時に、中を覗くと、
背板の隙間から後ろの壁や光の筋が見えたら、
割れている証拠です。
一度桐タンスの中を覗いて、チェックしてみてください。
桐材を入れたり、ダメージが大きい場合も
張り替えることで、再び長く使えるようになりますので、
あきらめずに相談していただければと思います。