桐タンス修理~引出しをリメイク③

三つに分かれる桐箪笥修理の、
上台と下台のリポートです。
この二つを、重ねて使用できるように少し変身します。

上台と下台の木地修理が終わり、
下台の引出しは、AV機器等を収納できるように
フラップ式にしたいため、前板のみを残します。

下の写真は、とのこを塗って乾かしているところです。
桐タンスの塗装に使用するとのこは、
その日の温度や湿度が影響するので、
刷毛を動かす速さや、とのこの分量などを
加減しながら仕上げているそうです。

とのこを塗っている時は、普段とは違い、
自分の前にある桐タンスの木目をきれいに
出す事に集中しているという感じです。
ですので、塗っているところの写真撮影は遠慮して、
塗り終わって、乾燥中の写真を一枚。

完全に乾いたところも一枚。

ロウを引いて艶を出し
きれいになった金物を取り付けて


完成です。

本体部分は着色し、オイルで仕上げています。
オイル仕上げは、しっとりとした艶があり、
ウレタンのように硬い塗膜で表面を覆わないので、
とのこ仕上げや時代仕上げ同様に、桐の呼吸を妨げません。
塗膜感がないので、桐のあたたかみが感じられます。


桐箪笥の定番であるとのこ仕上げと、
モダンなオイル仕上げを組み合わせることで、
和と洋が合わさり和モダンな印象になりました。
艶やか金物との相性もとても良いと思います。
この二つを重ねても、一つずつ分けて
使うこともできそうです。