桐タンス修理~木釘を煎る

桐箪笥の木地修理を行う前に、ちょっとひと手間。
料理のようですが、フライパンに使用する木釘を
ばらっと入れて、乾煎りします。
余計な水分を抜くためです。

水分が抜けて締まった木釘を引出しの底板などに使います。
木材とともに伸び縮みするので緩まず、
表面も一緒に鉋がけすることができるので、
桐たんすにとってなくてはならないものです。

乾煎りした木釘を打ち込んだ後に、水をつけて
濡らすことで、木釘が膨らんで強さが増し、
底板が外れにくくなります。

ちょっとしたことですが、このような
受け継がれてきた技が、中の品物を守り、
長い年月使い続けられる桐タンスになります。