桐タンス修理~金物の裏に東京無線

節分も終わり、暦の上では、春ということですが、
雪が降る日が続いています。
長い間この地域に住んでおられる方も、こんなに雪が
降り続くことはないよと言われていました。
雪になれない私たちは、まだまだ、雪におびえる日が
続きそうです。

さて、今日の桐箪笥修理です。
引出しの内側の引手を外すところです。
引手は、割足という部品の先を折り曲げて木に差し、
打ち込んで取り付けられています。

先の細い道具を使って起こし・・・

真っ直ぐに整えて・・・

抜きます。

これは、錠前です。

外すと・・・こんなふうになっています。
こちらも割足です。外れないようにさらに釘で
留めてありました。

外しました。割足に釘の穴が開いています。

この部品は、新しいものと交換します。

これは、側面の棒通しといわれる金物です。

凸凹していて、文字のようなものが見えます。

裏返して見てみると・・・

東京無線と読み取れました。
緑色したタクシーが頭をよぎりましたが、
昔の桐タンスの金物は、このようにそのまま
再利用されているものがあります。
結局、何に使われていたものなのか、
分からないことの方が多いのですが、
発見すると、想像がふくらみます。
この何かだったものも、棒通しとして60年。
桐タンスの金物になったので、このように長い間、
活躍できるのかもしれないです。

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