兵庫県 Mさま 祖母が選んでくれた桐たんす

こちらはMさまのお祖母さまがお誂えになった桐たんすです。せっかくお祖母さまが選んでくれたものなので、お引越しを機にきれいにして、新しいお家に迎え入れて再びお使いになりたいとお考えになり、ご依頼いただきました。本体は天丸(天板と側板の角が丸い)で、前面は丸みを帯びた蒲鉾面がとられ、木目もやわらかく、佇まいの美しい上品な印象の桐たんすです。

引出しは膨らんでスムーズに出し入れができない状態で、表面の赤い砥の粉の色は変色して全体的に大小のカビが発生していました。引出しなど内部のカビは薬品で、表面のカビは鉋で削って除去しました。仕上がりの色はオイル仕上げの「ライトブラウン」です。


カビのほかにも細かな傷や凹み等が見られましたが、それらを修理してから一皮削ると、新しい木地のように美しくなりました。納品後には「見えない細部まで丁寧に仕上げていただき大変感動しました」とのMさまからの嬉しいお言葉をいただきました。ご家族皆さんで、新しいお家にあたたかく迎え入れてもらって、桐たんすも安心しているように見えました。お祖母さまの思いが感じられる心がこもった桐たんすとともに末永くお幸せにと願っています。