桐タンス修理~とのこ仕上げ・上塗り
先日の桐箪笥修理のブログの続きです。
天気予報通りに次の日も良い天気でしたので、
とのこ仕上げの上塗りをしました。
一番下の引出しから塗りはじめて、このように順番に
縦に並べて、乾かしていきます。
桐たんす再生工房おおいしでは、桐箪笥の調湿機能を
妨げない「砥の粉」とロウによる、自然の素材を
使った塗装を行っています。
桐は湿度の高い時には、水分を吸って膨らむため、
桐タンスの引出しは、かたくなります。
引出しの内部への湿気の侵入を防ぎ、
中の品物を守ります。
反対に、乾燥した季節は、水分を放出して収縮し、
引出しの内部に風を通すため、適度な湿度で
中の品物を守ります。
そのため、表面を強くコーティングする
ウレタン塗装は、調湿機能が妨げられてしまうため、
桐タンスには適しません。
桐箪笥の特性や機能美を最大限に引き出す塗装に
こだわって、再生・修理しています。