桐タンス修理~角の面取り
なかなか台風一過とは言えない、
すっきりとしない天気が続いています。
体調の管理も難しく、昨夜はひどく疲れて、
いつもより早く布団に入りました。
私の場合は、睡眠が一番回復するようです。
さて、現在の桐箪笥修理です。
以前に再生修理されたことがある桐箪笥です。
本体前面の全ての角が、丸く大きく面取り
されていました。
桐は柔らかいため、特に古い桐タンスの角は
損傷が激しく、おそらく以前の修理の段階で、
傷や凹みを無くすために、丸く面が取られた
ように見受けられました。
本来は、きちんと角が立っているものですので、
少し不自然な面取りが気になるため、
今回は、元の角の状態に戻す修理をします。
丸く面取りされたところをきれいに欠き取り、
似た木目の桐材を新たに入れます。
「総面取り」の桐たんすはデザイン的なもので、
美しいのですが、それ以外の角は、きちんと立って、
指で触った時に、痛くない程度に面が
取られているのが良いと思います。
できるだけ元の状態に戻すことは、
もちろんですが、こうすることで、
桐箪笥全体の佇まいが美しくなり、
きちんとしていて気持ちが良いと思います。